2010年6月11日(金)「しんぶん赤旗」
口蹄疫 都城の畜産農家 深刻
共産党が現地調査
家畜伝染病・口蹄(こうてい)疫の発生が10日、初めて確認された、日本一の畜産都市・宮崎県都城市は対応に追われ、畜産農家をはじめ深刻な不安がひろがっています。
同市の牛、豚の飼育頭数は約45万頭、畜産産出額(2006年)は、肉用牛151億円、豚223億円で市町村別では全国一。県内の畜産産出額の約28%を占め、「畜産王国・宮崎」を支える一大拠点です。
県内最大手の食肉加工メーカー「ミヤチク」の本社と高崎工場のほか、隣接する高原町には、県の畜産試験場があります。
日本共産党の、ばば洋光参院選挙区予定候補は10日、同市に入り、防疫活動を統括する市高崎総合支所、「ミヤチク」本社・高崎工場を訪れ調査しました。
高崎総合支所では、佐藤忠房・自治区長が応対。佐藤氏は「殺処分と埋却は終わりました。職員、業者などが牛舎の消毒やたい肥の処理などに取り組んでいます。2例目が出ないか心配しています」と語りました。
「ミヤチク」では、畑中修常務取締役が「えびの市で搬出や移動の制限が解かれ、ホッとしていた矢先に、まさか都城で起きるとは」と語り、「まだ、工場の操業停止などの連絡は来ていません」と説明しました。
防疫作業や埋却作業に同社都農(つの)工場の従業員を派遣していることなどを説明。「都農から55人来てもらっていたが、都農工場の再開見通しも立たず、自宅待機させています」と話し、「わが社だけでなく、運送業者やこん包材のメーカーなど影響がこれから広がっていくのではないか」と被害の拡大を心配していました。
調査には、党市議の西ノ村清、来住一人、有田辰二各氏が参加しました。