2010年5月24日(月)「しんぶん赤旗」
交付金削減 根拠なし
高橋氏 国立大「評価」を批判
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日本共産党の高橋ちづ子議員は21日の衆院厚生労働委員会で、国立大学法人に対する客観性の乏しい政府の「評価」が運営費交付金の額に反映されていることを批判しました。
高橋氏は、各大学の取り組みを6年間で「評価」し、予算に差をつける「運営費交付金の評価反映分」の順位について、最下位の弘前大学(青森県)から抗議文が出ていると指摘。各大学で独自に掲げている目標に対しての達成状況の評価を並べることには「まったく意味がない」と認めた鈴木寛文部科学副大臣に、「では、評価が係数化されて運営費交付金に結び付けられる根拠はどこにあるのか」とただしました。
鈴木副大臣は、「各大学が2002年に決まったルールで走っている以上、決めた通りにする」などと答弁。高橋氏は、「前政権が決めたことを引き継ぐものだ。一部の強いもの(大学)だけがもっと強くなる構図は、小泉改革そのものだ」と見直しを求めました。
また、高橋氏は、内閣府が公表した国立大学法人の「民間開放度」ランキングについて、枝野幸男行政刷新相が「運営費交付金に反映するべきだ」と発言していることを批判。内閣府の田村謙治政務官は「今回の評価結果をただちに交付金に反映することは考えていない」などと述べました。