2010年5月20日(木)「しんぶん赤旗」
保育の制限につながる
政府「新システム」案を追及
高橋議員
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日本共産党の高橋ちづ子議員は19日の衆院厚生労働委員会で、来年の通常国会での法案提出にむけて政府の閣僚会議が検討している「保育新システム」を追及しました。
高橋氏は、新システムが財源として、拠出金のなかに国・地方・事業主と本人が含まれている上に、「子ども・子育てビジョン」には保育料1割自己負担という試算が示されていることを指摘。「保育を介護保険と同じようなシステムにするのか」とただしました。
泉健太内閣政務官は「(介護保険の保育版というのは)検討されてきたなかの一つ」と答弁しました。
高橋氏は、市町村が保育の必要度・量を認定する方式になっていることを取り上げ、パート労働者は必要度が低いとされ保育園に入りにくくなったり、認定量より多い利用に対し自己負担が増額されるなど、結局、利用制限につながっていく危険性があることを指摘しました。泉政務官は「安易なサービス利用もあるという指摘もあり、あらゆる立場の人が一定のサービスを受けられるようにしたい」などと述べました。
高橋氏は、経団連が保育への株式会社の参入と配当に対する規制撤廃を要求していることを紹介し、新システムが「入り口は待機児童対策だが出口は保育の市場化になっている」と批判し、保育に公的責任を果たすように求めました。