2010年5月15日(土)「しんぶん赤旗」
公契約運動などで前進
自治労連が中央委員会
さいたま市で開かれていた自治労連の中央委員会は14日、闘争方針などを決め、閉会しました。2日間の討論で、「官制ワーキングプア」の是正、公契約運動などで前進している報告が相次ぎました。
東京都中央区では、非正規職員でつくる図書館分会が月額2万8600円(16%)の賃上げを実現。当局が「均等待遇を考慮した」と説明していることも紹介されました。
賃上げの成果では、奈良県大和郡山市の清掃関連労組が、経験給を導入させ、10年勤続で月約1万円の増額になったと報告しました。
非正規の有給休暇では、東京都文京区で子どもの看護など九つある休暇制度すべてで有給化を実現。「子どもができても仕事をやめなくてすむ」と喜ばれていると語りました。
岩手県奥州市の図書館の読書指導員が、「6年上限」とされ、半数を雇い止めする問題に対し、組合に入って交渉し、上限を適用させませんでした。東京都狛江市では更新回数の上限を撤廃させました。
大分県中津市では、図書館司書で30年以上働く嘱託職員が雇い止めを撤回させ、さらに通勤手当をさかのぼって支給させました。
最低賃金の引き上げめざし、静岡では最低生計費試算に取り組んでいると報告。時給換算で1300円前後になる見通しで、正規職員の賃上げにもつながると発言しました。
自治体の発注業務に適正賃金を保障させる公契約運動では、青森から、当局が見積もる労務単価に時給1000円を求めていく方針を表明。千葉の代表は、全国初の公契約条例を制定した野田市に続き、検討する議会や前向きな首長が出ていると報告しました。
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