2010年5月12日(水)「しんぶん赤旗」
働く世帯1割、生活保護以下の所得
厚労省調査
働いているにもかかわらず、生活保護基準が定める最低生活費以下の所得しかない世帯が389万世帯にのぼり、就労者世帯の10・4%を占めるという推計を、厚労省が11日までに公表しました。そのうち、実際に生活保護を受給しているのは、13万世帯(3・3%)にとどまります。
会社員や公務員など雇われて働く世帯(2478万世帯)では、生活保護基準以下の所得の世帯が217万世帯、8・8%にのぼっています。そのなかで生活保護を受給しているのは5・2%にすぎません。
自営業者などの世帯(1272万世帯)ではさらに生活保護基準以下の割合が高く、172万世帯、13・5%に達しています。そのうち生活保護を受給しているのは1・2%です。
また、働いている母子家庭世帯60万世帯のうち、生活保護基準以下の世帯数は42万世帯(70%)と高い割合となっています。
調査は、2007年国民生活基礎調査を使ったものです。先月厚労省が公表した低所得世帯数の推計を、就労別に集計し公表しました。
ただ、この計算では、最低生活費に家賃分などが含まれていません。これらを含めると生活保護基準の最低生活費に満たない所得の世帯はさらに、増えることになります。
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