2010年4月16日(金)「しんぶん赤旗」
安全守る意欲危機に
穀田議員に参考人 日航再建へ陳述
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日本共産党の穀田恵二議員は13日、衆院国土交通委員会で行われた日本航空(JAL)再建問題についての参考人質疑で、情報開示と労働者のモチベーションの重要性について意見を求めました。
穀田氏はまず、JAL破たんの原因となった硬直的な組織体制と政治との「癒着構造」について質問。航空労組連絡会の山口宏弥議長は、アメリカの要求による高価な大型機の大量保有を指摘するとともに、「地方路線は赤字でも政治家の圧力で無理に就航した」と述べ、政治家との強い関係が「癒着構造」をつくってきたと強調しました。
穀田氏が、日常運航を支えている労働者の思い、実態について質問したのに対し、山口氏は「労働者に再建策の全容は全く明らかにされていない。人員削減の報道が先行し、『早期退職』が日常的な話題となり、安全を支えるモチベーションが危機にひんしている」と述べました。
一橋大学山内弘隆教授と経済ジャーナリスト町田徹氏も労働者のモチベーションを維持することの重要性を指摘しました。
穀田氏は、JAL再建の提案も求め、全日本空輸(ANA)の伊東信一郎社長と山口氏は年間約1500億円の航空機燃料税と空港使用料の軽減を挙げました。