2010年4月3日(土)「しんぶん赤旗」
地方税滞納
年金差し押さえやめよ
佐々木議員 総務副大臣に要求
日本共産党の佐々木憲昭議員は2日、衆院財務金融委員会で、千葉県長生村で地方税の滞納を理由に年金が差し押さえられたお年寄りが餓死するという悲惨な事件(1月)を取り上げ、機械的な徴収はやめるよう厳しく求めました。
佐々木氏は、国税庁が税務運営方針に「納税者に対して親切な態度で接し、不便をかけないように努める」と掲げていることを示し、地方税においてもその精神を踏まえて対応すべきだと主張。渡辺周総務副大臣は、それを認めました。
佐々木氏はそれにもかかわらず差し押さえによって納税者の生活が困窮するケースが多数発生していると指摘し、「少なくとも差し押さえの前に、生活実態などを掌握し、滞納者と直接対話して判断すべきだ」と求めました。
渡辺総務副大臣は「生存権を脅かす徴税はあってはならない」と答弁しました。
佐々木氏は「問題なのは、銀行口座に振り込まれれば、年金など差し押さえ禁止財産でも容赦なく差し押さえしていることだ」と強調。菅直人財務相らが「差し押さえ禁止財産は口座に振り込まれたからといって差し押さえることは法の趣旨に反する」との認識を示してきたことをあげ、「地方税法では容赦なく差し押さえすることが許されるのか」と迫りました。
渡辺総務副大臣は「非人道的な徴税はあってはならない。この認識を地方とも共有したい」と答えました。