2010年3月12日(金)「しんぶん赤旗」
沖縄の総意 新基地反対
赤嶺議員 代替なき普天間返還を
日本共産党の赤嶺政賢議員は11日の衆院安全保障委員会で、政府が、米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の「移設」先として、同県名護市のキャンプ・シュワブ陸上案を検討していることを批判し、「きっぱり断念すべきだ」と迫りました。
この日の安保委員会の質疑には、超党派の沖縄県の要請議員団代表が傍聴しました。赤嶺氏は、先月24日に沖縄県議会が、普天間基地の早期閉鎖・返還と県内「移設」に反対する意見書を、8日には、名護市議会が、キャンプ・シュワブ陸上案の検討に反対する意見書をそれぞれ全会一致で可決したことを示し、「党派の違いを乗り越えて一致したことは、沖縄県内への新しい基地建設は絶対に受け入れられないという県民の総意の表れだ」と述べ、北沢俊美防衛相をただしました。
北沢防衛相は、「県議会において全会一致で決議されたことは極めて重い。一つの民意であることは承知している」と答える一方、「自民党は現行案(キャンプ・シュワブ沿岸部)がベストと言っているのに沖縄の自民党県議が反対なのは理解できない」などと言明しました。
赤嶺氏は、「自民党県議までもが反対決議に同意したことが重いのだ」と主張しました。
赤嶺氏は、キャンプ・シュワブ陸上案は、▽すでに日米両政府間で検討の対象にあがり立ち消えになったもの▽基地の増設地付近には、国立沖縄工業高等専門学校や地元小中学校などがある▽久志岳や辺野古岳など、先祖代々から地域住民の生活を支えてきた山が削られる―という問題点を挙げ、「聖地に泥靴で踏み込んで米軍基地をつくることになる」「県民の怒りが島中に噴き出している」と述べ、代替施設なき普天間基地の返還を要求しました。
北沢防衛相は、「移設先は、県内、国外を含めゼロベースで検討している」との従来の主張を繰り返しました。