2010年2月15日(月)「しんぶん赤旗」
貧困から子ども守ろう
全教大会閉幕 憲法生かす教育へ
東京都内で開かれていた全日本教職員組合(全教)大会が14日閉会、2日間の日程を終えました。教育政策の抜本的転換をはじめ、憲法をいかす政治と教育を実現していくとの運動方針を決めました。「参議院選挙で教育政策の根本的な転換を実現しよう」との特別決議を採択しました。また、教育インターナショナル(EI)加盟に向けた討議を開始することを決めました。
討論では、貧困から子どもたちを守っていくとの発言が目立ちました。養護教員部の代議員は、虫歯が20本あっても医者に行けず、「おなかがすいた」と保健室の氷を食べる子どもがいるとし、深刻な実態をリーフにして社会的に訴えているとのべました。全教広島などからは、電話での教育費ホットラインにとりくんだ報告がありました。事務職員部は、「国・公立高校授業料無償化は運動の出発点」と、授業料無償化をさらに広げていく決意を語りました。
最悪といわれる高校生の就職難。打開に行動する報告も相次ぎました。岡山高教組や宮城高教組は、求人を狭める企業などに雇用拡大を要請したと発言。全教滋賀は、「高校生を就職浪人にしないため、大企業の内部留保を還元させるたたかいをすすめる」としました。
春闘も議論になり、「地域総行動では教職員が中心になる」(富山高教組)、「地域経済の冷え込みは深刻。最賃1000円など賃金底上げを」(道教組)などの発言もありました。
「ろう学校の敷地内に知的障害児学校の一部を併設しようとする動きに対し、保護者と連絡をとり、運動をすすめている」(香川高教組)など共同のとりくみを発言しました。
埼教組の代議員は、学校から教育課程づくりをすすめようと職場討議資料をつくり、PTAや校長会との懇談をすすめていると発言しました。
さらに、「母性保護などのための特別休暇を改悪する動きをはねかえしている」(大教組)「臨時教職員が産休をとろうとすると退職に追い込まれる。『産休切りを許さない』と宣伝している」(島根県教組)などの教職員組合の活動も紹介されました。
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