2010年2月5日(金)「しんぶん赤旗」
中学・高校生
“卒業危機から救え”
緊急集会 授業料滞納解決策を
東京・永田町の参院議員会館で4日、「中学・高校生を卒業クライシスから救え!」と題し、緊急院内集会が開かれました。授業料滞納などの理由で高校を卒業できない可能性のある生徒が生まれている中、これを打開する解決策を講じるためのアピールを行いました。主催は「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク(仮称)準備会。
発起人の湯澤直美さんが、「300万人の子どもが貧困状態におかれている。二つの課題を強調したい。一つは、授業料滞納者が増えているが、卒業できない子どもを一人もつくらないこと。二つ目は中学生で、最後のセーフティーネットである定時制高校からもはじかれる子どもが発生している。そういう子どもを一人もださないようにしたい」と趣旨説明しました。
埼玉県の定時制高校3年の女子生徒(17)は「携帯電話の工場で働いていたが、収入は少なくて生活費を切り詰めて学費を払っていた。仕事を辞めて実家の自営業を手伝い始めたが、学費も滞納しており苦しい状況です」。
あしなが育英会の大学貸与生である駒沢女子大学4年の女学生(21)は、「学校に行きたくても行けない子どもたちがいる。ただ親がいない、家にお金がないからといって勉強してはいけないのでしょうか」と涙を浮かべながら訴えました。
日本共産党の小池晃、山下芳生両参院議員、宮本岳志衆院議員があいさつ。小池氏は、「お金がないから学校に行けない。一生懸命勉強してきたのに卒業できない。こんなこと絶対にあってはならない。当面3月に卒業できないという事態をくい止めることが求められている」と訴えました。