2010年1月30日(土)「しんぶん赤旗」
「労働なき富」
合わない引用すると自らに降りかかる典型
鳩山首相演説で志位氏指摘
鳩山由紀夫首相の施政方針演説の感想を語った29日の日本共産党の志位和夫委員長の記者会見で、そのコメントを聞いて記者団から笑いがおきました。
鳩山首相がマハトマ・ガンジーの言葉を引用したなかで「労働なき富」をあげたことに記者の一人が「『労働なき富』とは、母親からの資金提供問題を彷彿(ほうふつ)させるような表現だったが…」と、実母から12億6000万円の資金提供を受けた鳩山首相とだぶらせて質問しました。
これに対し志位氏は「引用というのは、時と場合によっては非常に効果的で、その人の知性や理性の深さを示すものになるが、あわない引用をすると自らに降りかかってくる。その典型のような引用だったという感じをうけています」。ここで笑いがおきました。
「ただ、政策論・政治論でみた場合、『労働なき富』は追及していくべき問題だ」と続けた志位氏。政府の「新成長戦略」でも一部の企業に富が集中したと分析していることをあげ、「では集積した富をどう社会に還元するかは景気問題の対応の焦点だ」として、今後の衆院本会議での代表質問や予算委員会の質疑でとりあげることを予告しました。
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