2009年12月13日(日)「しんぶん赤旗」
私立高無償化めざす
教職員・父母らがシンポ
横浜
私立高校の無償化をめざす課題を検討し、今後の運動の展望を探る「2009年私学シンポジウム」が12日、横浜市内で開かれ、私学の関係者ら約100人が参加しました。全国私立学校教職員組合連合と全国私学父母懇・私学助成をすすめる会が主催したものです。
結城忠上越教育大学教職大学院教授が「公教育法制・私学法制の基本原理と私立高校無償化」と題して講演。私学は「私」の「私的」な学校ではなく、公教育制度の枠組みのなかにある学校であること、私学の無償化は教育を受ける権利の保障の問題であることを強調しました。
結城教授はヨーロッパの私学の例をあげ、「『私学の独自性こそが自由・民主主義の社会の公共性につながる』という発想の転換が今後の日本の私学の発展に必要なのではないか」と問題提起しました。
シンポジウムでは、結城教授も含めて、私学をよくする愛知父母懇談会会長の横井暢彦さん、神奈川県の私立高校教諭の堀内文兵さん、小村英一全国私教連委員長がパネリストをつとめ、それぞれの立場から私学の無償化について話しました。
同シンポジウムは13日にも続いて「私学としての学校づくり」「生徒自主活動交流」の分科会を開くことにしています。