2009年12月11日(金)「しんぶん赤旗」
私立保育所運営費
一般財源化やめて
関係団体が政府に要請
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保育・社会福祉関係団体が10日、相次いで福島瑞穂少子化担当相に、「私立(民間)保育所運営費の廃止、削減反対」と要請しました。子ども手当の財源をめぐって“私立保育所運営費の一般財源化”が浮上しており、緊急の要請となったものです。保育所運営費は全国的な保育水準を確保するために機能してきた補助金であり、一般財源化は運営費の廃止、削減につながります。
全国保育協議会、全国保育士会の代表は、2004年度の公立保育所運営費一般財源化で保育士の非正規化・非常勤化がすすみ保育材料費などが削減され、子どもをはぐくむ環境に格差が生じているとのべ、「子どもの育ちを支える保育が後退する」と訴えました。
全国保育団体連絡会(全保連)の実方伸子事務局長は、国の責任で早急に保育所を整備し待機児童を解消する必要性を強調し、「保育や子育て支援施策関連予算を増やし、自治体をバックアップする体制をつくってほしい」とのべました。
福島少子化担当相は政府内で保育所運営費の一般財源化を検討していることを、5日ほど前に総務省からきいたことを明らかにしました。「児童福祉法が示すように、国の責任で待機児童解消、最低基準の確保などを行うべきだ。国が一円も出さずに全部、地方に任せるということには、明確に反対だ」とのべました。
要請したのは、このほか、日本保育協会、全国社会福祉施設経営者協議会、全国社会福祉協議会、日本保育学会、全国学童保育連絡協議会、全国私立保育園連盟などです。
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