2009年11月30日(月)「しんぶん赤旗」
大本から悪政絶つ政治に
市田氏が訴え
清水氏が決意
|
来年の参院選勝利にむけ、近畿地方を活動地域に立候補する市田忠義書記局長(比例予定候補)を迎えた日本共産党演説会が29日、大阪市平野区で開かれました。
演説会では、参院大阪選挙区から出馬する清水ただし予定候補がユーモアたっぷりに政治を語り、鳩山由紀夫首相が廃止先送りを表明している後期高齢者医療制度の問題で「お年寄りは前期でも後期でもない。元気だ」と会場をわかせて廃止へ全力をあげる決意を表明。「大阪が燃えれば勝ち抜けます。大きなご支援で勝たせてください」と訴えました。
次に登壇した市田氏は、清水予定候補の演説を絶賛。「国民が緊張感をもって不透明な政治の動きを見つめる中、庶民目線の清水予定候補のような政治家こそ時代が求めている」とのべ、大きな拍手を受けました。
市田氏は、鳩山政権発足から2カ月以上を経て、これまでに浮上した問題点を挙げました。
来年度予算の概算要求が95兆円にも増大しましたが、市田氏は、財源をめぐっても、新政権のもとでは「歳出もさることながら歳入のゆがみが正されていない」と指摘しました。
「無駄を削る」目的で、行政刷新会議が先週までに行った事業仕分けは、1隻1200億円もするヘリ空母などを含む5兆円もの軍事費の大本には手をつけず、米軍への「思いやり予算」を項目にあげたものの、基地従業員の賃金を対象にしたものでした。
問題だらけの事業仕分けを批判した市田氏は、「思いやり予算」2千数百億円、米軍再編への日本拠出金3兆円、大企業への税金を10年前の水準に引き戻して生まれる7兆円―など、財界・日米軍事同盟の「悪政の大本」にメスをいれた財源を示し、「消費税に頼らなくても新たな財源は生まれ、医療や教育に回せる」と強調しました。
「新政権が本当に国民の願いに応えられるのかどうか、今、政治は激動の真っただ中です」―最後にこうのべた市田氏は、野党慣れしてない自民党内で、「日本共産党を見習え」との声があがっていることなどを紹介し、参院選は「新しい政治を求める国民の探求が、新政権のもとでの体験を通じて前進、発展するもとでおこなわれる」「日本共産党の勝利は国民の探求プロセスをさらに促進する最大の力になることは間違いない」と力説し、「どうか日本共産党を大きくしてほしい」と支援をよびかけました。
演説会では山本陽子府議らがあいさつしました。
平野区内に住む女性(80)は、「米軍に思いやるお金があるなら日本には思いやらなければならない人がたくさんいる。共産党のことをもっと知ってもらいたい」と話しました。
■関連キーワード