2009年11月20日(金)「しんぶん赤旗」
米代表、来月訪朝へ
米韓首脳 協議復帰促す方針
オバマ米大統領は19日、韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領とソウルで会談しました。オバマ大統領は会談後の共同記者会見で、ボズワース北朝鮮政策担当特別代表を12月8日に北朝鮮に派遣し、直接対話を行うと発表しました。
両首脳は、北朝鮮核問題やアフガニスタン情勢、米韓自由貿易協定(FTA)などについて協議。北朝鮮に対して、6カ国協議への復帰、完全で検証可能な非核化を求める方針を確認しました。
両首脳は、北朝鮮の核開発放棄と同国への安全保障の提供や経済支援などの「見返り措置」をパッケージにした「一括妥結」方式が必要との認識で一致。今後、内容の具体化に向け、緊密に協議することを確認しました。
オバマ大統領は、「われわれのメッセージは明確だ。北朝鮮が核放棄に向けた具体的で逆戻りできないステップを踏み出せば、米国は経済支援する」と強調。「北朝鮮が挑発的行動をとった後に対話に戻り、さらなる譲歩を求めるという過去のパターンを終わらせるべきだ」と述べました。
米韓同盟について李大統領は、「『核の傘』と拡大抑止を含めた強固な安保態勢を再確認した」と表明しました。
両首脳は、米韓同盟を「21世紀の戦略同盟」として強化することを再確認。朝鮮戦争開戦60年にあたる来年、両国の国防、外交担当閣僚による会議を開催し、同盟強化に向けた具体案を協議することで合意しました。
オバマ大統領は、韓国政府がアフガニスタンで活動する地方復興チーム(PRT)の増員と警備兵力の再派兵を決めたことに感謝を表明。2007年4月に合意したものの、批准に至っていない米韓FTAについて、「進展に向けて努力する」と述べました。
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