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2009年11月20日(金)「しんぶん赤旗」

農業に壊滅的な影響

紙議員 FTAの中止求める


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(写真)質問する紙智子議員=19日、参院農水委

 日本共産党の紙智子議員は19日の参院農水委員会で、政府が推進する豪、米とのFTA(自由貿易協定)による日本農業への壊滅的な影響を具体的にあげて、その中止を求めました。

 紙氏は、現在交渉中の日豪FTAで関税が撤廃された場合、農水省も、日本の小麦生産は99%、砂糖は100%減少すると試算していると指摘。今後交渉に入るとしている日米FTAの場合、民間の研究が米は82%、穀物は48%減少としていることをあげ、「これでは米生産は壊滅だ」「交渉に入るべきでない」と迫りました。

 赤松広隆農水相は「農業を犠牲にしてまで自由貿易の促進はしない」と述べる一方、「いずれの国とも自由な貿易を促進していく」と交渉推進の立場を表明。紙氏が米国担当者が“農業抜きの交渉はありえない”と語っていることを示しても、態度を変えませんでした。

 紙氏は、米国産輸入牛の危険部位混入問題も取り上げ、すでに混入が13事例もあること、そこには米国の食肉処理場などの構造的問題があることを指摘。政府は米国に対し、少なくとも日本と同様のBSE(牛海綿状脳症)全頭検査を行うよう求めるべきだと強調しました。赤松農水相は「米国で特別査察を実施しているところ。その査察の結果で判断し、処置を決めたい」と述べました。



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