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2009年11月19日(木)「しんぶん赤旗」

私立高含め無償化を

宮本議員 奨学金拡充など迫る


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(写真)質問する宮本岳志議員=18日、衆院文部科学委

 日本共産党の宮本岳志議員は18日の衆院文部科学委員会で、高校教育の無償化を一刻も早く実施するよう求めました。

 深刻な経済状況のもとで、3カ月以上の学費滞納者は9月末に私立高校で4587人と過去最高にのぼっています(全国私立学校教職員組合連合調べ)。4月から9月にかけて高校中途退学者は149人も出ています。

 宮本氏は、「緊急減免措置の拡大、さかのぼっての授業料減免や緊急融資など、いますぐ具体的措置をとるべきだ」と主張。さらに、OECD(経済協力開発機構)30カ国中、高校授業料が有料なのは日本をはじめ4カ国だけだと指摘しました。川端達夫文部科学相は「新たな支援制度(高校無償化)を来年4月から導入できるよう国会の審議に付したい」と答えました。

 一方、新政権の政策を実施しても、私立高校の場合、授業料・入学料・施設整備費をあわせると47万円から58万円もの自己負担になります。

 宮本氏は「『私学も実質無償化を』という声がおきるのも当然だ」とのべ、年収500万円以下の世帯は無償、800万円以下は2分の1補助という日本共産党の提案を検討するよう求めました。

 宮本氏は、返済不要の給付制奨学金についても、年収350万円以下の世帯の生徒約45万人を対象に導入しようとしていることを評価しつつ、「通学費がなく学校をやめた」などの悲劇をなくすため、対象枠を広げ年収額も500万円に引き上げるよう求めました。鈴木副大臣は「重要な話で、重く受け止めて検討課題にしたい」と答えました。

国際人権規約の教育無償化条項

政府、留保撤回を検討

宮本議員質問

 中等教育・高等教育無償化の漸進的導入をうたった国際人権規約の条項の批准を日本が留保している問題で、川端達夫文部科学相は18日、「留保撤回に向けた施策について検討を進めたい」と表明しました。日本共産党の宮本岳志議員が衆院文科委員会で「一刻も早くこの条項の留保を解除すべきだ」と迫ったのに対して答えたものです。

 国際人権規約(A規約)の第13条2項(b)(c)は、高校と大学の学費を漸進的に無償化することを定めています。条約加盟160カ国(09年5月現在)のなかで、同条項の批准を留保しているのは日本とマダガスカルの2カ国だけ。2001年には国連の社会権規約委員会が日本政府に対して留保撤回を勧告したにもかかわらず、政府は回答期限の06年が過ぎても回答してきませんでした。



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