2009年11月5日(木)「しんぶん赤旗」
本腰入れ対米交渉を
普天間基地 沖縄の心は無条件撤去
笠井議員、首相に要求
衆院予算委
日本共産党の笠井亮議員(政策委員会副責任者)は4日、衆院予算委員会で基本的質疑に立ち、沖縄の米海兵隊普天間基地の無条件撤去・国外移設へ向けて「本腰を入れた対米交渉」を行うよう鳩山由紀夫首相に強く迫るとともに、深刻な雇用情勢をとりあげ政府に緊急対策の決断を迫りました。「基地のない沖縄」の願いを背にした追及に、与党議員からもたびたび「そうだ!」の声が飛びました。
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笠井氏は、写真も示して、宜野湾市の中心部にある普天間基地によって「市民の命と安全が日夜脅かされている」と告発。「総理自身が党首討論で『県外・国外移設が望ましい』と公約して政権についたことの意味はきわめて重い」と指摘し、岡田克也外相と北沢俊美防衛相が公約と違う言動を行い、首相が容認するのは「無責任ではないか」とただしました。
鳩山首相は「県民の思いを一番重く受け止めていく」とのべつつ、岡田外相が検討している嘉手納基地への統合について「(公約の)範囲の中だ」と明言しました。岡田外相は「公約と選挙中の発言とはイコールではない」などと発言。議場が騒然となりました。
笠井氏が嘉手納統合案について「断じて許されない」と抗議した嘉手納町議会の全会一致の意見書も示して批判したのに対し、岡田外相は「日米安保条約は必要と考えるわが党と(共産党と)の見解の相違だ」などとのべました。
笠井氏は「共産党の考えだというが、県民の考えだ」と反論。岡田外相自身が05年の総選挙時には民主党代表として「普天間基地の県外・国外への移設実現をめざし、政治生命をかけて交渉したい」と講演したではないかと迫ると、外相は「当時と状況が変わっている」と弁解に終始しました。
笠井氏は、県民の思いを正面から受け止めないのなら「旧政権と変わらない対米従属ではないか」と指摘。世界には外交交渉によって米軍基地を撤去させた国がいくつもあることを紹介しながら、本腰を入れた交渉を繰り返し求めました。