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2009年10月30日(金)「しんぶん赤旗」

安心の保育所増やせ

厚労省前 保護者ら緊急集会


 保育所最低基準廃止の動きを許さず、国の責任による保育所新増設で待機児童の解消をと29日夕、厚生労働省前(東京都千代田区)で、緊急抗議集会が開かれました。保育制度の解体を許さず、保育の公的保障の拡充を求める大運動実行委員会がよびかけました。

 「保育所守れ」の横断幕やのぼりを掲げた全国の保護者や保育者120人が参加しました。

 全保連(全国保育運動連絡会)の実方伸子事務局長が情勢報告。集会に先だち行った待機児童解消を求める記者会見で母親が「保育所に入りたい。でも、どんな保育所でもいいというのではなく、安心して子どもを預けられる環境、保育者が整った保育所に預けたい」と語ったとのべ、保育所最低基準緩和、廃止への原口一博総務相と長妻昭厚労相の動きを批判。「保育の質を守るため、最低基準“緩和”ではなく抜本的な改善を」と訴えました。

 1歳の息子を背負った男性(30)=東京都板橋区=は、16の認可保育所や認証保育所、ベビーホテルを探したものの空きがなく、職場を心配しつつ育児休業を延長したことを話しました。「最低基準を引き下げて待機児を解消すればよいという考え方には強い不安を感じる。安心して子どもを預け、仕事も続けたい」と訴えました。

 北海道の民間保育園園長は「旭川市の待機児は222人、保育所はどこも定員以上の子どもを受け入れている。狭くなった保育室で、子どもはいらだちけんかが絶えない」と子どもの詰め込みによる現行の待機児童解消策を批判しました。

 参加者は11月3日に行われる保育大集会を成功させ、保育施策拡充国会署名をすすめていくことを確認し合いました。



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