2009年10月26日(月)「しんぶん赤旗」
歯科診療報酬アップを
小池氏あいさつ 医療4団体が集会
医療費抑制政策のもとで危機的状態にある歯科医療の現状を打開しようと、「入れ歯が危ない、保険で良い歯科医療を」決起集会が25日東京都内で開かれ、全国から400人余が参加しました。
全国保険医団体連合会(保団連)、全日本民医連、日生協医療部会、「保険で良い歯科医療を」全国連絡会の4団体でつくる実行委員会がよびかけました。
宇佐見宏・保団連歯科代表が▽経済的理由で歯医者に行かない人が23%を占めている▽低い診療報酬で「ワーキングプア歯科医」、ダブルワークをする歯科技工士・歯科衛生士もいる▽2010年度歯科診療報酬の10%以上の引き上げが必要―と報告しました。
政党代表の出席の要請に応じたのは日本共産党だけだったと報告され、小池晃参院議員・政策委員長があいさつしました。
小池氏は、歯科・口腔(こうくう)の健康は全身の健康に決定的な役割を持つこと、その分野が低い診療報酬により崩壊の危機にあると指摘。歯科診療報酬10%引き上げにかかる700億円は米軍思いやり予算2800億円、高速道路無料化6000億円と比べればわずかであるとし、「国民の歯の健康にこそ思いやりを」と訴え、会場から拍手が起こりました。
現場の医師などがリレートーク。「派遣切り」にあってお金がなく受診をやめ、30歳代で口腔崩壊状況になった人などの事例集「歯科酷書(こくしょ)」の紹介、署名推進など運動の経験を発表しました。
患者負担の軽減、保険でできる治療の拡大などを求めた決議を採択しました。