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2009年10月23日(金)「しんぶん赤旗」

保育所基準改悪の動き急

地方移譲103項目


 内閣府が各省庁に対し、保育所の最低面積などを定めた国基準103項目の廃止・見直しについて、来月4日までに実行の可否などを検討し回答するよう要請していたことが、22日分かりました。

 19日付で内閣府の地方分権改革推進室長が、各省庁に文書で依頼したものです。

 国基準の廃止・見直しは、地方分権改革推進委員会が今月8日、第3次勧告で提言したもので892項目に及びます。

 全体の回答期限は来年1月12日ですが、全国知事会などからの要望が強い103項目については、来年の通常国会での法「改正」を原則とし、11月4日までに廃止・見直しの可否を回答するよう求めています。原口一博総務相が20日の会見で「政治主導でやる」と述べるなど、政権内での動きは急です。

 103項目に含まれるのは、「保育室は幼児1人当たり1・98平方メートル以上」などと定めた保育所の施設面積基準などです。全国知事会は「保育施設の設置・運営環境は地域間で大きく異なる」として、施設面積や職員の配置基準を地方自治体の裁量に委ねるよう求めています。

 しかし、自治体財政が苦しいもとで国基準を廃止すれば、狭い部屋に子どもを詰め込んだり、少ない職員で多くの子どもをみたりする施設が広がる懸念があり、保育関係者からは強い批判の声があがっています。

 全国保育団体連絡会は13日、「子どもの成長・発達の権利を脅かし、保育の質の低下を余儀なくする」との緊急要請を関係省庁に実施。「保育園を考える親の会」や全国社会福祉協議会も、緊急アピールや、要望書などを相次いで発表しています。



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