2009年9月29日(火)「しんぶん赤旗」
自民党総裁選結果について
国民生活破壊の反省なし
市田書記局長が会見
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日本共産党の市田忠義書記局長は28日、国会内で記者団から自民党総裁選の結果について問われ、次のように答えました。
一、今回の自民党の総裁選挙は、同党が結党以来、史上初めて第1党から転落したなかでおこなわれた。それだけに、今回の総裁選では、自民党として今後、どのような政策と路線で国政に臨むのかが、するどく問われるはずであった。
しかし、新総裁となった谷垣禎一・元財務相をはじめとする立候補した3氏が、総裁選で共通して訴えたのは、もっぱら世代交代論や派閥の是非、党運営のあり方といった問題が中心だった。これらはいずれも“内向き”の議論であり、そこには、この間、政権党としての自民党が、国民生活と日本の社会をどのように破壊し、疲弊させてきたかについて、自省的な議論はほとんどなされなかった。
一、今回の総選挙での敗北の原因ともなってきた大企業中心主義と対米追随という基本路線については、どの候補・陣営からも一切省みられることがなかった。この間の自民党支持率の長期低落傾向や支持基盤の崩壊現象の意味と理由を正面から受け止めるなら、みずからの政策と路線の根本を問い直すことが不可欠だったはずである。
一、自民党幹部などからは、今後の同党の役割について、「建設的野党」や「健全野党」などといったことが表明されている。しかし、従来の“自民党政治”を清算しないまま、これまでの路線を踏襲しつづけるなら、「建設的野党」といっても、総選挙を通じて自民党政治に代わる新しい政治を求めた有権者・国民の期待と願いに、正面から応えることはできない。