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2009年9月20日(日)「しんぶん赤旗」

自立支援法廃止に

新しい障害者福祉めざす

きょうされん全国大会


 障害者が生きていくのに必要不可欠な支援を「利益」としてとらえ障害者に定率1割の「応益負担」(2回にわたる措置で現在は軽減)をしいてきた障害者自立支援法を廃止させようと、きょうされん第32回全国大会が19日、埼玉県の大宮ソニックシティで始まりました。20日まで。


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(写真「いのち輝け わたし あなた みんな」をテーマに開かれた「きょうされん全国大会」の参加者を音楽隊が出迎えました=19日、さいたま市

 「新しい障害者福祉をつくる新たな歴史の幕開けです」。きょうされん理事長の西村直さんの力強い声が2900人の参加者、600人のボランティアで埋まった会場に響きました。

 マンガ「どんぐりの家」の著者で、大会実行委員長の山本おさむさんがあいさつ。藤井克徳きょうされん常務理事が報告しました。

 藤井さんは、自立支援法廃止の流れをつくったのは1万人集会などを成功させてきた障害者の運動だったと指摘。10月に予定されている臨時国会で応益負担を廃止し、事業所の経営を脅かす報酬の「日額払い」を「月額払い」に戻すこと、その上で当事者参加のもとで2012年の自立支援法廃止と新法施行をめざすと述べました。そしてこれまではマイナスを埋める運動だったけれど、これからはまったく新しい障害者総合福祉法をつくるというプラスに転じる運動になると強調しました。

 パントマイミストの松井朝子さんがパントマイムで平和の大切さを訴え、ベトナムのグエン・ドクさんと報道写真家の中村梧郎さんが特別報告をしました。

 交通事故で脳挫傷を負い、車いすで東京都江東区の「自立センターあけぼの」から参加した女性は「センターでみんなと一緒に仕事をしたり、ばか話をするのが一番楽しい。これからも安心して通いたい」と話しました。

 「あけぼの」の職員、男性(35)は「リボンを切ったりする仕事なので高い工賃は出せないのが現実です。何とか施設での食費を下回らないようにしています。家からお金を持ってこさせるのはつらいですから。利用者負担はなくしたい」と話しました。


 きょうされん 「ぼくも働きたい」「この街で普通の生活をしたい」という障害者の願いを集め、1977年に「共同作業所全国連絡会」という名称で、16カ所の作業所で発足。2001年に「きょうされん」に名称変更。現在1900カ所を超す作業所が参加しています。調査・研究・提言活動、国や自治体への働きかけ、共同作業所の運営資金づくり支援などを行っています。



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