2009年9月2日(水)「しんぶん赤旗」
学童保育あり方議論
社保審少子化部会が会合
社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)の少子化対策特別部会(大日向雅美部会長)は1日の会合で、就労家庭の子どもが通う放課後児童クラブ(学童保育)について議論しました。
厚労省は「基本的視点」として、「就労家庭の子どもか否かにかかわらず、すべての子どもが身近で利用可能な…サービスの提供を充実」することを強調。学童保育もその中に位置づけ、新たな制度設計を行うことを提案しました。
この日の会合では、こども未来財団が行った「放課後児童クラブにかかわる実証的調査研究」の中間まとめも公表されました。研究は、放課後児童クラブと、全児童を対象とした放課後子ども教室(文部科学省所管)とが一体的に運営されている自治体では「利用する子どもが多く、だれがいつ来て帰ったのかが把握できない」「指導員が子ども一人ひとりに声かけできない」などの問題が出ていると指摘しています。そして、一体的運営をする場合の留意事項として、適切な指導員の配置や児童の出席確認、家庭との日常的連絡などを列挙しました。
委員からは「親の就労の有無で子どもの放課後の居場所を分けない方がよいのではないか」という意見も出されましたが、「『全児童対策をやっているから』といって、学童保育をなくしていいわけではない」との発言もありました。
■関連キーワード