2009年8月23日(日)「しんぶん赤旗」
核密約公開・廃棄し「非核の日本」を
TV党首討論 志位委員長が主張
6党党首討論が22日のテレビ東京系番組「田勢康弘の週刊ニュース新書」で行われ、日本共産党の志位和夫委員長が「核密約を公開・廃棄して、名実ともに『非核の日本』に」と主張しました。 (詳報)
志位氏は、核兵器を積んだ米軍航空機・艦船の日本への飛来・立ち入りを認めた日米核密約文書(1960年)のコピーを示して論戦をリード。「私どもは9年前に(当時の)不破委員長が国会でとりあげて、政府は『知らぬ存ぜぬ』でした。しかし、そのあと元外務事務次官たちも事実だといってきたわけで、『非核三原則』といいながら、『(核兵器を)持ち込ませず』の部分が空洞化しているのが実態だったわけです。この密約をきちんと公開・廃棄し、名実ともに『非核の日本』になってこそ、初めて世界に向かって核兵器を捨てよという立場ができます。それから北朝鮮に対しても核兵器を捨てろと一番強い立場に立てます」と提起しました。
民主党の鳩山由紀夫代表は「政権をとってこの問題に関してはきちんと調査する。その調査結果を国民のみなさんに公表する」と明言しました。一方で、鳩山氏は、米国の「核の傘」(拡大抑止)からは「今すぐには出るべきではない」と容認姿勢をみせました。
これに対しても、志位氏は「核抑止というのは結局、核兵器で相手を脅す、脅しが利かなかったら核を使うということが前提になっている論理なんです。その論理を21世紀も使うのか。アメリカのシュルツ元国務長官も、“文明国の指導者だったら平壌やテヘランに核兵器を落とせない、だから捨てよう”と言い出しているんです。やはり、核抑止という考え方から脱却するべきです」と述べました。
司会を務めた日本経済新聞客員コラムニストの田勢氏は「アメリカの『核の傘』にいるという現状を肯定的にみるか、否定するかという立場の違いが出ている」と語りました。