2009年8月22日(土)「しんぶん赤旗」
軍事業界と面談500回
防衛省汚職控訴審 守屋被告、次官在任中に
防衛省の装備品納入をめぐる汚職事件で、収賄と議院証言法違反(偽証)の罪に問われ、一審で懲役2年6月、追徴金約1250万円の実刑とされた前事務次官守屋武昌被告(64)の控訴審第1回公判が21日、東京高裁(長岡哲次裁判長)で開かれました。
弁護側は、同被告が次官在任中の2003年8月からの約3年8カ月間に軍事産業界の要人と約500回の面談をしていたと指摘。
その上で、弁護側は軍需商社「山田洋行」元専務宮崎元伸被告(71)=一審懲役2年、控訴=らとの面談は16回に過ぎず、「他の業者・要人と同等に対応しただけであり、宮崎被告との面談だけを取り上げ、便宜供与と認定した一審判決は不当」とのべました。
公判には守屋被告も出席。同被告は一審で起訴内容をほぼ全面的に認めていましたが、収賄罪については、執行猶予を求め、偽証罪について弁護側は無罪を主張しました。偽証罪について「(ゴルフ接待で)1万円払った」との衆院特別委員会での発言について、「以前は支払ったことがあり、虚偽とは言えない」などと主張しました。
一審東京地裁判決によると、守屋被告は宮崎被告らから現金やゴルフ接待など計約1250万円のわいろを受けるなどしました。