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2009年8月22日(土)「しんぶん赤旗」

NECが偽装請負

熊本労働局 直接雇用推奨を指導


 熊本労働局は21日、熊本県錦町のNECセミコンダクターズ九州・山口(NECセミコン)の偽装請負を認定し、直接雇用を推奨する指導をしたことを申告した労働者に報告しました。

 申告したAさん(30)=あさぎり町=、Bさん(54)=錦町=、Cさん(55)=あさぎり町=の3人と、熊本県労連、ローカルユニオン熊本が、熊本市の合同庁舎で記者会見して明らかにしたものです。

 三人は、請負の人吉市の運送会社にNECセミコン熊本錦工場で働くとして雇用され、入社したその日から、NECの同工場で働いています。

 しかも、NECセミコンの正社員が指揮命令し、制服も正社員と同じ。解雇理由もNECセミコンの生産縮小でした。熊本労働局は17日に直接雇用の指導をNECセミコンに伝え、31日までの改善計画提出を求めています。

 記者会見でAさんは「ローカルユニオンに相談するまで、偽装とは知らなかった。違法なうえ解雇することに怒りを覚えてたたかう決意をした。大企業であるNECは社会的責任を果たすべきだ。指導に強制力がないから直接雇用しなくていいという風潮ができてはいけない。同じ境遇の人たちのためにも、あくまで直接雇用を求めていきたい」と語りました。

 今回の偽装請負は、全部で4社が関係する複雑な雇用形態をとっていました。県労連では「NECセミコンに直接被害が及ばないようにする姑息(こそく)な方法であり、企業の社会的責任に背を向ける行為。3人の雇用に直接責任を持つべき」と指摘。「元凶となった労働者派遣法と労働法の規制緩和を反省し労働者派遣法を抜本から改正することを強く求める」との声明を出しました。



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