2009年7月3日(金)「しんぶん赤旗」
村田元次官の喚問要求
井上議員 日米核密約ただす
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日本共産党の井上哲士議員は2日の参院外交防衛委員会で、日本への核兵器持ち込みに関する日米密約の存在を証言した村田良平元外務事務次官らの証人喚問を求めました。
井上氏は、密約の存在を一貫して否定する中曽根弘文外相の答弁は、どういう調査に基づくものかとただしました。中曽根氏は「歴代の総理大臣、外務大臣が密約の存在を否定している」などと答弁。井上氏は「要するに何ら調査もしていない。その答弁を作ってきた事務方のトップが『当時の答弁はうそだった』という証言をしているのだから、過去の答弁を持ち出しても何の論拠にもならない」と批判しました。
井上氏が、村田元次官が実名を公表し、具体的な根拠を示して証言していることを指摘し、「この証言はうそだと言うのか」と質問したのに対し、中曽根氏は「コメントする立場にはない」と答弁しました。
井上氏は、日本共産党が2000年に国会で明らかにしたように、一方の当事者である米国が密約文書を機密解除していることを指摘し、「今回さらに日本の元次官も認めた。これでも否定するなら、国民から見れば(外務省は)平気でうそをつくのかということになる」と強調。村田氏のほか、同氏が密約の申し送りを受けた前任の柳谷謙介元次官と、密約の引き継ぎをした後任の栗山尚一元次官の証人喚問を求めました。