2009年6月25日(木)「しんぶん赤旗」
就活、学業と両立ルールを
山下議員に 文科相が検討約束
参院委
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日本共産党の山下芳生議員は24日、参院行政監視委員会で、深刻な経済状況により昨年秋以降「内定取り消し」が相次ぐなか大学生の就職活動の早期化・長期化はより深刻化していると告発し、政治の責任で「学業と両立できる就職活動のルール」をつくるよう求め、政府は検討を約束しました。
山下氏は、「企業の説明会が平日に入ることが多いため、授業を休まないといけない」「就活のため、卒業論文指導のゼミに出席できない」などの深刻な声を紹介。国立大学協会、公立大学協会、日本私立大学団体連合会の会長が昨年7月に連名で「大学教育及び大学院教育に悪影響を及ぼす」と、就職活動の早期化の改善を日本経団連に要請したことも示しました。
現在の就職活動の問題について、山下氏は(1)学問・研究する時間が奪われる(2)自分をみつめ、働くことの意味を考える余裕がなくなる(3)交通費など経済的負担が大きい―という3点を指摘。塩谷立文部科学相は「今の3点はその通りだと考える」と認めました。
その上で山下氏は、▽会社訪問や採用試験の開始日などの設定▽違反した企業にペナルティーを科す―など実効性ある公的なルールが必要だと強調しました。
塩谷文科相は、授業がある日は企業が就職活動の会合を行わないことなどが最低限必要だとし、「ルールをつくることは当然必要だ。企業へのペナルティーも含め検討したい」「企業の社会的責任において、企業には規律と節度ある方向で考えていただきたい」と答えました。