2009年5月27日(水)「しんぶん赤旗」
北朝鮮核実験に抗議
衆院、全会一致で決議
衆院は二十六日の本会議で、「北朝鮮核実験実施に対する抗議決議」を、全会一致で採択しました。
自民、公明の与党が提案し、日本共産党、民主党、社民党、国民新党の野党各党は賛成しました。
決議は北朝鮮の核実験を「国連決議や六者会合共同声明、さらには日朝平壌宣言に明確に違反して」いると指摘。度重なる核実験は、「唯一の被爆国の我が国としては、決して容認できるものではない」と批判しています。「特に、最近の核廃絶の機運の高まりに逆行するものであり遺憾の極み」とし、朝鮮半島の非核化に向け、北朝鮮の、すべての核の放棄と、国際社会の査察の受け入れを求めています。
国際社会が一致して対処することが重要
こくた氏
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日本共産党の、こくた恵二国対委員長は二十六日、衆院本会議で可決された「北朝鮮核実験抗議決議」についての対応を記者団に問われ、次のように語りました。
日本共産党は、北朝鮮の核実験強行にたいして、昨日、志位和夫委員長が明らかにしたように、国連安保理決議に明確に違反する暴挙であると、厳しく抗議しています。この立場から、本日の衆院本会議での「北朝鮮核実験実施に対する抗議決議」については、賛成の態度をとりました。
この経過のなかで、私どもは一点だけ決議に盛り込むべきだと主張したことがあります。それは、今回の北朝鮮の核実験に対する措置として、国際社会が一致して断固たる態度をとるべきである、ということです。決議案を検討する野党協議の場で、私は、そのことを主張し、野党のまとまった提案にすべきであることを述べました。そして野党は、全体で一致して自民党に提起しました。
結果として、自民党・公明党の与党側の賛成は得られず、その点は決議に入りませんでした。しかし、今後、北朝鮮に態度変更を迫っていくうえで、国際社会が一致結束して対処することが重要だと考えます。
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