2009年5月26日(火)「しんぶん赤旗」

ASEM外相会合開幕

経済危機・北核問題など協議


 【ハノイ=井上歩】アジア欧州会議(ASEM)外相会合が二十五日、ハノイで開幕しました。金融・経済危機対応での協力のほか、気候変動や食料・エネルギー安全保障などの国際的課題についても話し合い、二十六日に議長声明を出して閉幕する予定です。

 議長国ベトナムのグエン・タン・ズン首相は開幕演説で、経済危機下、ASEMには具体的な行動が必要だと指摘。「現状は、より緊密に協力するだけでなく、新しい持続的な経済・金融システムを構築する重責をわれわれに与えているのではないか」と提起しました。

 ASEM外相は北朝鮮の地下核実験についても協議。開会式では調整国のカンボジアが代表して遺憾の意の表明と北朝鮮に六カ国協議参加を求めました。

 ミャンマー情勢については、ニャン・ウィン外相から説明を聴取。民主化指導者アウン・サン・スー・チーさんが軟禁条件違反で裁判にかけられていることに対し、参加国から懸念が示されました。


 アジア欧州会議(ASEM) 東南アジア諸国連合十カ国、日本、中国、韓国などアジア十六カ国と欧州連合(EU)二十七カ国、ASEAN事務局、欧州委員会が加盟。アジアと欧州の連携強化が目的で、一九九六年三月以来、二年ごとに開かれる首脳会合のほか、各種閣僚会合があります。前回の首脳会合は二〇〇八年十月、中国で開かれました。



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