2009年4月18日(土)「しんぶん赤旗」

脳脊髄液減少症の治療

保険適用 国に要請

患者家族ら


赤嶺議員同席

 交通事故やスポーツ障害などの強い衝撃で脳脊髄(せきずい)液が漏れ、激しい頭痛やめまいなどに襲われる難病「脳脊髄液減少症」患者の家族らが十七日、国会内で厚生労働省、文部科学省に治療への保険適用や症例研究の促進などを訴えました。日本共産党の赤嶺政賢衆院議員が同席しました。

 大分脳脊髄液減少症患者を支援する会代表の轟智恵さん(51)は、長女(19)が中学校の体育の授業で男子生徒のけったバレーボールが頭に当たり、二年間原因がわからず苦しんだ経験を訴えました。有効とされている「ブラッドパッチ治療」に保険が利かず自己負担が一回四十万円近くになることを示し、治療の保険適用を求めました。

 長崎県島原市在住の女性(48)は、長女(17)が中学のテニスのクラブ活動中に同級生の振ったラケットが頭に当たり、脳脊髄液減少症になり、いまも苦しんでいることを語りました。

 厚労省は、「脳脊髄液減少症の診断・治療に関する研究」について、目標である研究症例数二百五十に対し、二十四症例しか集まっていないことを明らかにしました。

 家族らは、文科省に、学校の無理解で苦しむ子どもたちが多いことを示し、病気への理解を広げ、早期に適切に対応することを要求。文科省は「具体的な症例などをさらに把握して、学校現場などで対応できるよう周知・指導していきたい」と答えました。



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