2009年4月18日(土)「しんぶん赤旗」
国民に周知不十分
地デジ問題 対応を求める
山下議員
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日本共産党の山下芳生議員は十六日の参院総務委員会で、二〇一一年七月の地上デジタル放送完全移行に向けた国民への周知・広報体制が不十分な実態を示し、政府の対応を求めました。
政府は地デジ普及促進を目的に、テレビ受信者支援センター(略称「デジサポ」)を各都道府県五十一カ所に設置。地域住民への説明会や戸別訪問を行っています。
山下議員は「奈良県のデジサポでは、説明会の講師は二人一組の四チームだけで、県内の五十五万七千世帯には対応できない。自治会や町内会にボランティアを頼んでいるが、国の仕事を下請けさせていいのか」とただしました。
鳩山邦夫総務相は、「四チームでは戸別訪問は無理で、町内会、老人会などの協力が必要。過度な負担にならない程度に協力を考えている」と認めました。
山下議員は、デジサポに寄せられる視聴者の声には「今映ってる(アナログ放送)のでいい」というものが多いと指摘。デジタル放送は視聴者から出た要求ではないことを強調し、地デジ実施に向けた政府の支援措置の拡充、アナログ停波の延期を求めました。
また、「携帯端末向けマルチメディア放送」という新しい放送の枠組みが作られることについて、子どもたちへの影響など、社会的影響が十分検討されないままでの実施を批判しました。