2009年4月15日(水)「しんぶん赤旗」
国保滞納世帯の子どもに
6カ月保険証 発行せず
大阪市 法に抵触する恐れ
大阪市が、四月一日施行の改正国民健康保険法に定められた、中学生以下の子どもに六カ月間有効の短期保険証を発行していないことが、十四日明らかになりました。
市民団体が追及
大阪市の国保をよくする実行委員会(森野一志代表)が約六十人の参加で行った、保険料減免制度の拡充などを要求する交渉のなかで市側が答えたもの。
改正国保法では、保険料滞納世帯であっても中学生以下の子どもに有効期限六カ月間の短期保険証を一律に交付するとしています。大阪市は現時点で三カ月の短期保険証を発行しています。
大阪市は、六カ月間有効の短期証の発行について「システム改修が不備で、四月からは難しい。十一月から発行していく」と回答しました。
参加者は「直ちに発行すべきだ」「自治体が法律を守らないでどうする」「システムがだめなら手書きででも作業して発行すべきだ」と強く要求。市はこの問題で四月中の回答を約束しました。
大阪社会保障推進協議会の寺内順子事務局長は、「交渉後、厚労省にこの問題で問い合わせたら、『法に抵触している恐れがある。事実把握したうえ、指導していく予定です』との回答を得ました。大阪市は法令順守しなくていいのか」と話していました。
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