2009年4月8日(水)「しんぶん赤旗」
支払い漏れ 140万件
かんぽ生命 内部文書元に指摘
参院委 山下議員
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「かんぽ生命」の保険金支払い漏れが百四十万件にのぼることが七日、参院総務委員会で明らかになりました。日本共産党の山下芳生議員の質問で分かったもの。山下議員は、「一刻も早く全容を公表すべきだ」と追及しました。
「かんぽ生命」の支払い漏れについて西川善文社長(当時、郵政公社総裁)は二〇〇七年に、〇三―〇六年度の支払い漏れについての点検を表明。その対象は千二百万件にのぼり、二年後には結果を発表すると述べていましたが、いまだに公表していません。
「かんぽ生命」の山下泉社長は、点検作業は「最終段階」にあるとしながらも、「すべてが判明する時期ではなく、具体的な数は明確に言えない」と答えました。
山下議員は「かんぽ生命」が作成した「支払い検証」のための内部文書を暴露。同文書には、昨年十月三日時点で支払い漏れは、八十万件と推計されていることを明らかにしました。
また、同文書には「対象内容・件数が特定済み」として「未請求等事案」が六十万件あると明記されていることも指摘。「あわせて支払い漏れは百四十万件になる。こうした事実がまったく公表されていないことは重大だ」と強調しました。
山下社長は、同文書の存在を認め、八十万件は「最高値としての試算だ」と説明。六十万件についても、未払いになっていることを認めました。
山下氏は「すみやかに公表し、国民の協力を得て未払いの解決を図るべきだ」と強調しました。
鳩山邦夫総務相は「保険は信頼が大切。お気づきでない方に注意喚起しないといけない」と述べました。
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