2009年4月7日(火)「しんぶん赤旗」
私大生・親 ともに悲鳴
平均仕送り額は過去最低
生活費1日あたり1200円
入学費用5人に1人借金
東京私大教連 首都圏で調査
「私大生の一日の生活費は千二百円」―東京地区私立大学教職員組合連合(東京私大教連、岡野内正委員長)の調査で、首都圏の私立大学に通う学生の深刻な生活実態が明らかになりました。
調査は昨年五―六月、一都四県の十六大学・短大に入学した学生の保護者を対象に実施。約四千八百人から回答がありました。
入学直後の出費が落ち着く六月の自宅外通学生への平均仕送り額を見ると、九万五千七百円で、一九八六年の同項目の調査開始以来の過去最低額を更新。仕送り額から平均家賃を引いた「生活費」は、十年前に比べて半減し、三万六千円で、一日当たり千二百円となりました。
自宅外通学者の入学の年にかかった費用は三百四万円で、世帯の年収の三割を超えています。世帯の税込み年収は十八年前の水準に後退しています。
自宅通学生も含めて五人に一人が入学費用のために借金をし、借入額の平均は百六十四万円でした。九割の家庭が入学費用を「重い」と感じています。
日本学生支援機構(旧日本育英会)などに奨学金を希望して申し込んだ家庭は62・9%、「希望する」と「申請した」が、自宅外通学生では初めて七割を超えました。
アンケートには、「奨学金を借りたくても利子がつくので断念しました」「家庭の収入が少ないという理由で、子どもを大学に進学させないわけにはいきません。授業料への直接助成制度を望みます」など、保護者の切実な声が寄せられています。
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