2009年4月5日(日)「しんぶん赤旗」

大学9割超「公的支援を」

学費軽減や無利子奨学金拡充

本紙調査 175校回答


 経済悪化のもと、世界一高い学費が学生生活の困難を加速し、九割超の大学が国や自治体にたいし、学費軽減や無利子奨学金の拡充などの支援を望んでいる―。本紙が実施した全国大学調査で浮き彫りになりました。(三月二十七日付で「中間まとめ」を報道)


 本紙は、全国の国公私立六百十二大学を対象に、緊急経済支援についてのアンケート調査を二月末から三月末にかけて実施。百七十五大学から回答を得ました。

 回答した大学の八割近くが、景気悪化による学生生活の困難をあげています。

 授業料や奨学金の相談の増加や内定取り消しなど就職活動の困難をあげたほか、休学や退学、入学辞退、授業料の滞納などが増えたとする大学も一割以上にのぼりました。

 一方、学費軽減などの新たな支援策を実施している大学は、私立で42%、国立31%、公立12%。私立では授業料減免や給付制奨学金の拡充の支援策が多く、国立では留学生支援が多くなっています。新たな支援策を検討している大学も少なくありませんが、障害となっているのが、大学予算の削減です。

 経済的に困窮している学生への支援を強めるために国や自治体にどんな援助強化を望むかとの質問(複数回答)には、66%にあたる百十五校が「無利子奨学金の拡充」と回答。続いて、「授業料減免等奨学事業に対する措置の拡充」(八十七校)、「給付制奨学金の創設」(七十七校)、「運営費交付金、私学助成の増額」(七十二校)となっています。回答した大学の94%が国と自治体の援助の強化を望んでいます。

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