2009年3月12日(木)「しんぶん赤旗」
共産党提案
この春、高校生を泣かせるな
緊急の学費援助策を
石井氏会見
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日本共産党は十一日、緊急提案「学費が払えず高校卒業、入学できない若者を一人も出さない」を発表しました(提案全文)。同日、石井郁子副委員長が国会内で発表し、解決にむけた国民的な運動を呼びかけました。会見には、文教委員会の藤森毅責任者が同席しました。
提案では、緊急に求められる対応として、学費滞納を理由にした退学・除籍をやめさせることと、現行制度では救えないケースへの無保証人、無利子の救済貸し付けを提起しました。同時に、授業料減免の拡充や通学費補助制度の創設などを提案しました。
石井氏は、雇用破壊などが深刻になるなかで「生活困難が、子どもたちに及んでいる」と指摘。高校の授業料滞納者数は急増し、全国調査で私立高校の場合、前年度比の三倍(二万四千四百九十人)にのぼる「放っておけない重大な事態になっている」と強調しました。
また、石井氏は、学費滞納を理由に卒業証書を回収するなどの問題が各地で起こっているなか、「卒業証書を人質に取るとは、あまりにもひどい」という声が上がっていることを紹介。緊急提案を通じた対話を広げ、「経済的理由で高校から排除される若者を出さないことを行政と政治の責任で保障する。そのような社会的な合意をつくりたい」と語りました。
◇政策の骨子
1、この春、学費が払えずに卒業できない、入学できない若者をなくそう
・学費を理由にした処分・除籍をやめる
・高校生救済貸し付けを緊急におこなう
2、国と自治体の責任で、授業料減免と奨学金を拡充し、交通費補助制度をつくる
・公立高校授業料減免の拡充
・私立高校授業料減免の拡充
・高校通学費補助制度の創設
・高校奨学金制度等の拡充
・外国籍の生徒への支援
・国際人権規約・学費の段階的無償化条項の留保撤回