2009年3月2日(月)「しんぶん赤旗」
非正規労組がネット
栃木 全国初の結成
「尊厳守るたたかい」
非正規労働者で結成した労働組合が上部団体などの枠を超えて全国で初めてネットワークをつくりました。非正規切りを許さず安定雇用をめざす「非正規雇用労組ネット栃木」が一日、栃木県上三川町で結成され、シンポジウムを開きました。
参加は、キヤノン非正規労働者組合宇都宮支部、JMIUいすゞ自動車支部、同栃木地域支部(ホンダ)、小山市民病院関連職員労働組合、とちぎコープ労働組合パート部会、自治労連栃木公務公共一般労働組合、JMIU東武スポーツ支部(オブザーバー参加)の七労組。事務局長に、サポート組織となる県労連の武藤和志事務局長を選出しました。
シンポジウム「許すな! 企業の身勝手な“非正規切り”」には約八十人が参加。キヤノンの大野秀之支部長、いすゞの中谷和憲執行委員、一木明弁護士、北島滋宇都宮大学教授の四氏が参加者と意見を交わしました。
大野支部長は「一千億円黒字を計上する一方で立場の弱い人を切り捨てる、なぜいっしょに生きていこうとしないのか、企業のモラルが問われる」とキヤノンを厳しく批判。北島教授は「非正規労働者が(幅広く)組織化された今回の動きは注目すべきことだ。労働者のセーフティーネットを再構築し、派遣労働を廃止し正社員化をすすめる必要がある」と強調しました。
参加した女性は「人間の尊厳と命を守るたたかいが始まった思いです」と話しました。