2009年2月23日(月)「しんぶん赤旗」
志位委員長インタビュー掲載
「共産党の全国組織網が社会的弱者のための安全網」
韓国紙ハンギョレ
韓国紙ハンギョレ二十日付は、「共産党員増の秘けつ?」と題して、日本共産党の志位和夫委員長のインタビューと日本共産党に関する記事を十六面の一ページ全部を使って掲載しました。
記事では、「世界第二位の資本主義大国日本で、この間、共産党が注目されている」として、この一年半で一万五千人が新しく党員になり、二十二の海外メディアが日本共産党を取材したことを紹介。自民党などの主要政党の党員が減り、無党派が増える状況下で、日本共産党の党員が増えている理由について、新自由主義による規制緩和のもとで非正規雇用と「ワーキングプア」が増大していること、共産党の草の根の活動が力を発揮していること、プロレタリア作家・小林多喜二の『蟹工船』がブームになっていること、志位氏の国会での派遣労働問題の質問がインターネットで人気を博し「CGJ」(志位グッド・ジョブ)という「新造語」ができたことなどをあげています。
記事では、志位氏について、「韓国とも縁が深い」として、「二〇〇六年、日本共産党の党首としては初めて韓国を訪問し、西大門刑務所を訪れて献花した。一月には在日本大韓民国民団新年会に参加し、在日外国人に(地方)選挙権・被選挙権を付与すべきだと発言した」と紹介した上で、志位氏のインタビューを掲載しています。
インタビューで志位氏は、質問に答えて、党員増の背景、草の根の党組織が行っている生活・労働相談、日本での貧困の拡大とその根源にある労働法制の規制緩和、「ルールある資本主義(経済社会)」への転換、大企業の内部留保と雇用への社会的責任、「国際競争力」論と企業経営のあり方、世界金融危機と「カジノ資本主義」の問題点、「利潤第一主義」を特徴とする資本主義の矛盾とマルクスの恐慌論、社会主義・共産主義への発展の展望、次期総選挙の焦点、日朝関係の前途などについて縦横に語っています。
記事は志位氏がインタビューで「国民の苦難を軽減することが、党を創設した根本理由です」と述べたことを受けて、「日本共産党は全国四十万人の党員と二万余の支部でネットワークを構成している。日本社会の社会安全網が新自由主義の構造改革でおろそかになり、共産党が構築した全国組織網が社会的弱者のための安全網の役割を果たしている」と書いています。また、日本共産党を「アジアで最も成功的な非執権共産党」「日本で最も強力な草の根組織をもっている唯一の政党」と評した米国誌『タイム』の記事(二〇〇七年)を引きながら、「『本当にそうだろうか』と首をかしげるような内容だが、日本共産党をのぞいてみれば、決して誇張された表現ではない」と述べています。
ハンギョレ紙は一九八八年に創刊された日刊の全国紙。「民主、民族、統一」を三大創刊精神に掲げています。