2009年2月14日(土)「しんぶん赤旗」

保育改悪やめ拡充を

保護者・保育士ら厚労省に要請


 「子どもが伸びやかに育つことのできる保育所を守りたい」。保育所に子どもを預ける保護者や保育士ら約二十人が十三日、現行保育制度の堅持・拡充などを求めて厚生労働省に要請し、同省内で記者会見を開きました。全国保育団体連絡会、福祉保育労、自治労連の代表も参加しました。

 厚労省は今月中にも、市町村の保育の実施義務をなくして保護者が保育所と直接契約を結ぶ方式を導入する方向で、制度改変の結論を出そうとしています。全保連の実方伸子事務局長は「保護者の保育料負担がどうなるかなど、具体的なことは一切議論していない。保護者や現場の意見を聞かないまま、制度改変の結論だけを先行させようとしている」と批判しました。

 公立保育所の保育士は「認可外に預けている親から『月八万円の保育料はきつい。助けて』など悲痛な声が届いている」と述べ、「国と自治体の責任で保育所を増設してほしい」と話しました。

 大阪から参加した保護者は「制度改革について国への嘆願書を集めた。『リストラや不況で大変な世の中、直接契約になったらどうなるか心配』などの声が約二千通寄せられた」と発言しました。

 学童保育指導員や民間保育園の園長、保育士らも「現行制度のもとで予算を増やすことこそ必要」などと訴えました。



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