2008年12月25日(木)「しんぶん赤旗」
タクシー業界 党に要請
台数適正化、同一地域・同一運賃制を
経営者団体 労組代表ら 市田書記局長ら応対
規制緩和でタクシー台数が増えすぎ、深刻な労働条件の悪化や交通事故の増加が進むなか、タクシー業界の経営者団体、労働組合の代表らは二十四日、国会内の日本共産党控え室を訪れ、車両台数の適正化、同一地域・同一運賃制度の確立を要請しました。
不安広がっている 全乗連会長
全国民的問題です 市田氏
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要請には、法人タクシー、個人タクシーの事業者団体である「全国乗用自動車連合会」(富田昌孝会長)、「全国個人タクシー協会」(木村忠義会長)の両会長が、主要労働組合四団体の代表とそろって参加。日本共産党の市田忠義書記局長、こくた恵二国対委員長、大門実紀史参院議員が応対しました。
全乗連の富田会長は、二〇〇二年の規制緩和によるタクシー業界の疲弊に加え、米国発の金融危機による景気悪化でさらに需要が落ち込んでいる実態を示し、「来年はどうなるのかという不安が広がっている」と強調。「事業者と労働組合がともに手を取り合って苦境の打開にあたっている」と述べ、要請署名を市田氏に手渡し、協力を求めました。
日本共産党は、今年九月に、規制緩和政策を根本的に改め、タクシー行政を転換するための提言をまとめ、国土交通省に申し入れもおこなっています。
市田氏は、「これはタクシー事業者、労働者の問題であるとともに、公共輸送の安全にかかわる全国民的問題であり、要請の内容は全面的に賛成だ」と表明しました。そのうえで、市場万能論にたった政府の規制緩和路線が過当競争をうみ、運転者の低賃金や繁華街の交通渋滞など、さまざまな弊害を起こしていると指摘。「一致できる点では他党とも力をあわせて、みなさんの要請が実現できるようにがんばりたい」と述べました。
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