2008年12月11日(木)「しんぶん赤旗」
新銀行東京
自・公・民都議が融資口利き
紹介企業から献金
共産党が追及
日本共産党の、かち佳代子都議は九日の都議会本会議で、乱脈融資で経営破たん状態に陥っている新銀行東京の融資の口利きをしたとされる自民、公明、民主の各党都議が融資を受けた企業から政治献金を受けていた事実を明らかにし、石原慎太郎知事に調査し公表するよう要求しました。
共産党都議団は入手した「口利き案件リスト」をもとに、融資を受けたとされる企業に対し事実関係を調査。その結果、リストにある企業九社が三党の都議・前都議八人に二〇〇五年から〇七年の三年間に計二百四十八万円を献金していたことがわかりました。「リスト」には日本共産党を除く各党の議員、石原知事側近らの氏名、企業名など六百件余が記載されています。
かち氏は、「リスト」に載っている新銀行東京から融資を受けた企業のなかには、会社の実体がなかったり、融資直後に破産し廃業したものもあると指摘。「東京都がつくった銀行に都議や知事側近が口利きを行えば、無理な融資につながる危険性が強い。事実を調査し、公表すべきだ」と知事に迫りました。
石原知事は答弁せず、佐藤広産業労働局長は「適正な審査プロセスにのっとって(融資を)行った」と強弁し、口利きの調査を拒否しました。
かち氏は答弁に納得せず、再質問で「産労局長は、銀行の具体的な問題については知りうる立場にはないといってきたのに、なぜ口利きだけそんないい方ができるのか」と批判、答弁を求めました。石原知事は答弁席に立たず、佐藤局長は「紹介の有無によってし意的な扱いをしたことはないと、新銀行から明確に私は聞いている」と答え、この問題は銀行から聞いたことを強調しました。