2008年12月5日(金)「しんぶん赤旗」

“ボロボロの旗”にしがみつくもの

政府の予算基本方針 志位委員長が批判


 日本共産党の志位和夫委員長は四日の会見で、前日に閣議決定された二〇〇九年度予算編成の基本方針について問われ、「破綻(はたん)し、ボロボロになった旗にしがみついているようなもの」だと批判しました。

 閣議決定は、社会保障関係費を毎年二千二百億円ずつ抑制することを盛り込んだ「骨太の方針2006」と来年度予算概算要求基準(シーリング)を「維持」しつつ、「(経済)状況に応じて果断な対応を機動的かつ弾力的に行う」としています。

 志位氏は、社会保障費削減がもう続けられなくなっていると認めながら、撤廃するといえない政府の態度を批判。「これまでの『骨太の方針』による財政再建路線がいよいよ破綻したことが明らかになった。破綻したが、ボロボロになった旗にしがみついており、これを捨てるに捨てられない状況だ」と述べました。

 志位氏はさらに、この破綻の原因について「『骨太の方針』による財政再建策自体が間違っていた」と強調。大企業、大資産家への減税のバラマキと、五兆円にのぼる軍事費の二つを「聖域」にしたまま、社会保障費を削減し、暮らしに密着した公共事業を減らし続け、巨大プロジェクトに熱中してきたやり方がゆきづまったのが現状だ、と述べました。

 志位氏は、「二つの聖域」にメスを入れ、社会保障を拡充し、公共事業を暮らし中心に改革するという方向での根本的転換が必要だが、現政権にはその見識も立場もないと述べました。


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