2008年11月28日(金)「しんぶん赤旗」
侵略美化 空将も
空自隊内誌に論文 赤嶺議員が批判
衆院安保委
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田母神俊雄前空幕長が論文を執筆していた航空自衛隊の隊内誌『鵬友』に、別の空将も、日本の侵略戦争を美化する論文を寄稿していたことが分かりました。日本共産党の赤嶺政賢議員が二十七日の衆院安全保障委員会でとりあげ、隊内で田母神氏と同様の見解が根強く存在している問題を告発しました。
論文は、今年五月号に防衛省技術研究本部技術開発官の石渡幹生空将(当時)の名で掲載されたもの。石渡氏は「日本人は、…東京裁判史観、自虐史観を植え付けられている恐れがある」などと主張しています。
また現在の高校での歴史教育について、「極端に旧軍の過ちを強調」「バランスを著しく欠いている」とし、沖縄戦での「集団自決」をめぐる教科書検定の「混乱」や、旧日本軍の「深い関与」を認定した大阪地裁判決(三月)について「やるせない思い」とも記しています。
赤嶺氏は「歴史教育で沖縄戦を教えることが、『極端に旧軍の過ちを強調』する行為のように批判している。看過できない」と厳しく批判。自衛隊内でこうした見解がどれだけ広がっているのか徹底した調査をすべきだと求めました。
浜田靖一防衛相は「検証させていただきたい」と答弁しました。
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