2008年10月17日(金)「しんぶん赤旗」
マルチ業界癒着
民主・前田議員が離党
民主党の前田雄吉衆院議員=比例代表東海ブロック=は十六日、愛知県庁で記者会見し、自身が代表を務める政治団体がマルチ商法業者から講演料などを受け取っていた問題で「党に迷惑を掛けた」として、同党を離党し、次期衆院選にも出馬しないことを正式に表明しました。しかし、議員辞職は重ねて否定しました。この後、同党は前田氏の離党届を受理しました。
前田氏はマルチ商法業者から講演料や献金を受ける一方、国会の質疑で業界の育成に関する発言を繰り返していました。これに関し、同氏は「天地神明に誓って誤りはない」と強調。離党や衆院選不出馬を決断した理由に関しては、「衆院選目前の時期に一生懸命頑張っている仲間に迷惑を掛けた」と説明しました。
民主党の小沢一郎代表は十六日未明に緊急記者会見し、前田氏から申し出のあった同党離党と衆院選への不出馬、愛知6区の公認辞退を了承したと発表しました。
小沢氏は、他の民主党議員がマルチ商法業界から献金を受けていることについて「前田氏との違いは歴然としている」と問題視しない考えを示しました。