2008年9月12日(金)「しんぶん赤旗」
“民主は視察費返還を”
盗用問題で共産党都議団
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日本共産党東京都議団は十一日、都庁で記者会見し、民主党都議四人が税金七百六十五万円(一人あたり百九十一万円)を使ったブラジル視察(二〇〇六年十月)の報告書に盗用を繰り返していた疑惑について、「きわめて重大であり、民主党は本会議で謝罪し、視察費用も返還すべきだ」と述べました。
二つの盗用疑惑は日本共産党都議団の調査で判明したもの。民主党都議の調査報告書は「総括」とした文章で、『ブラジル特報』〇五年十一月号に掲載された日本貿易振興機構(JETRO)職員の論文を盗用していた事実が発覚。同じ報告書では同誌掲載の東山農場社長の論文も盗用していた疑惑が明らかになっています。
都議会民主党の田中良幹事長は同日の都議会議会運営委員会で、JETRO職員の論文からの盗用について、「結果として盗用との指摘を受けた。深くおわびします」としつつ、「初歩的なミスで、意図的・悪質な盗用ではない」と弁解しました。
日本共産党都議団の吉田信夫幹事長は同委員会理事会で、「調査団長の大沢昇都議が参考資料のつもりで(編集担当の都議に)渡したというなら、論文の筆者や表題を明記するのは当然だが、明記して渡したのか、その時点で欠落していたのか」とただし、視察費用の返還を求めたのに対し、田中、大沢両氏は答えませんでした。自民・公明両党、生活者ネットは発言しませんでした。