2008年9月11日(木)「しんぶん赤旗」
別の個所も盗用疑惑
民主都議の海外視察報告
民主党の東京都議四人が税金七百六十五万円(一人あたり百九十一万円)を使って行ったブラジル視察(二〇〇六年十月)の報告書に、他人の論文を盗用していた問題で、別の個所でも盗用していた疑惑が十日、日本共産党都議団の調査で明らかになりました。
新たに発覚した盗用疑惑は、同党の大沢昇(調査団長)、岡崎幸夫、猪爪まさみ、大西さとる各都議が、視察中の〇六年十月十九日に「環境・農業施策」などの調査として訪れたサンパウロ市の東山農場について書かれた部分。
報告書に掲載したA4判一ページ全二十一行の記事中三分の二にあたる十四行が、先に四氏による盗用が発覚した『ブラジル特報』二〇〇五年十一月号(日本ブラジル中央協会発行)に記載の論文「東山農場―80年の歴史とさらなる飛躍をめざして」(筆者は岩崎透・東山農場社長)の冒頭部分と酷似しています。
四氏のブラジル視察では、「総括」部分の文章のうち百一行中九十五行を『ブラジル特報』の論文から盗用していた事実が四日、日本共産党都議団の調査で発覚。民主党も「結果的に盗作と指摘されてもやむを得ない」と謝罪していました。
この問題は、十一日の都議会議会運営委員会理事会でも取り上げられる見通しです。