2008年9月9日(火)「しんぶん赤旗」

後期医療廃止へ共同

日本高齢者大会が開幕

介護・生活保護 運動を交流


 「長寿をよろこび、長寿をいかそう」と第二十二回日本高齢者大会が八日、新潟市内で始まり、一日目は二十六の講座、分科会がいっせいに開かれました。後期高齢者医療制度の廃止を求めるたたかいのさなか、また来年に介護保険制度の見直しを控え、当事者が声をあげ運動を強めようと全国から二千六百人が参加。熱心に交流しました。九日までの日程です。


 介護保険制度の見直し、後期高齢者医療制度廃止をめざす運動について日本高齢者運動連絡会顧問の篠崎次男さんが講義した講座には四百五十人が参加しました。

 篠崎さんは介護保険制度創設の狙いが、社会保障制度の「構造改革」の基盤整備にあったと発言。「現状より後退させず、改善を望んできた事項を反映させるため、最大の高齢期問題としてとりくみをすすめよう」とのべました。後期高齢者医療制度について目的や保険方式の仕組みを説明。同制度は高齢者だけでなく国民全体の医療改悪を目的にするものだとして幅広い共同の運動をすすめる大切さを話しました。

 群馬県渋川市から参加した男性(73)は「後期高齢者医療制度廃止法案成立の力にしようと再度、署名を集めようと話しあっています。福田康夫首相が政権を投げ出し、うやむやにして解散・総選挙をしようとしているのは許せません。法案成立へ全力をあげます」と話しました。

 「生存権裁判と生活保護制度」の講座では、生存権裁判を支援する全国連絡会代表委員の朝日健二さんが生存権裁判について講義。この裁判は「憲法のいう『健康で文化的な最低限度の生活』の基準を国に保障させることができるかどうかの要になる争訟運動だ」とのべました。

 初めて参加した石川県金沢市の女性(65)は「高齢者の仕事と生きがいの分科会に参加しました。不況のなか、夫は建築関係の自営業で頑張り、私も働いています。いろんな意見がきけて、運動の参考になりました」と話しました。



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