2008年8月28日(木)「しんぶん赤旗」
農水相の事務所費疑惑
00―02年にも2483万円
太田誠一農水相の政治団体「太田誠一代議士を育てる会」が秘書官(当時政策秘書)の自宅を事務所として届け、多額な経常経費を計上していた問題で、新たに二〇〇〇―〇二年にも同じ住所を届け、計約二千四百八十三万円を計上していたことが二十七日、分かりました。
すでに判明した〇五、〇六年分とあわせ、この秘書官宅の経常経費は計五年間で計約四千八百二十九万円に上ります。
東京都公報に掲載された政治資金収支報告書によると、〇〇―〇二年の三年間の経常経費の内訳は事務所費約九百四十七万円、人件費約八百十一万円、備品・消耗品費約七百二十三万円でした。(表参照)
東京都選挙管理委員会によると、同会の前身にあたる「太田誠一君を育てる会」は、〇〇年十月、「主たる事務所」を、それまでの東京・永田町から現秘書官の自宅と同じ目黒区自由が丘に移したと報告しています。
〇三年一月、「代議士を育てる会」に改称、同年十一月の総選挙で落選後、港区六本木に「主たる事務所」を移し、名称も「前代議士を育てる会」と変更しています。〇五年九月の総選挙で返り咲き、同年十一月に再び秘書官宅に移しました。
「育てる会」は、ことし九月二日に東京・帝国ホテルで「モーニングセミナー」を開催する予定ですが、同会は〇五年に「モーニングセミナー」を三回開き、二千百三十三万円、〇六年は四回開き、二千八百五十八万円の収入をあげています。
こうして集めたカネを実体のない「事務所」の経常経費として五年間で五千万円近くも計上しているわけで、実際は何に使ったのか、太田氏は、真相を明らかにする責任があります。
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